上場企業フィスコの仮想通貨取引所「フィスコ」

上場企業フィスコの仮想通貨取引所

フィスコは同名の上場企業フィスコ(3807)が運営する日本の仮想通貨取引所です。
フィスコは上場企業の運営という一定の安心感がありますが、出来高がとにかく乏しく、板が薄く、スプレッドが大きいです。2019年6月の出来高はわずか142BTCでした。このため、現状ではフィスコを使う動機や使い道はかなり限られていると思います。

■フィスコはリップル(XRP)の板取引はできない

日本ではビットコインに次ぐ人気があるリップルですが、フィスコではリップルが取引できません。
リップルを取引したい場合はビットバンク、LIQUID(QUOINE)、GMOコインを使いましょう。ビットポイントでもリップルの取引ができますが、2019年7月12日の仮想通貨流出事件を受け、記事執筆時点においてビットポイントではリップル売買を含む全取引が停止されています。

■フィスコでアビトラをしたい場合は?

フィスコはまれに他の取引所のレートから大きくずれたレートを示すことがあります。
このようなタイミングでアビトラするためには口座を持っていてもいいかもしれません。ただ、板が薄いので差額自体は大きくてもあまり大きな金額にはならないこともあります。

いい仮想通貨取引所の要件を評価

筆者が考えるいい仮想取引所の条件は次の通りです。
①セキュリティの高さ ②スプレッドの小ささ ③板の厚さ ④レバレッジ取引ができるかどうか ⑤手数料の安さ ⑥経営体の強さ
フィスコについてこれらの要素を評価します。

☆フィスコのセキュリティは?

仮想通貨はその性質もあって、セキュリティ面に問題を抱えています。ご存じの通り日本を含め世界各地の仮想通貨取引所はこれまで何度もハッキングや仮想通貨盗難などの問題が発生してきました。セキュリティは常に、すべての仮想通貨取引所の課題になっており、トレーダーにとっても仮想通貨取引所のセキュリティは最重要事項です。

セキュリティ採点のWEBサービスでフィスコをチェック

取引所のセキュリティ周りの内部体制がどうなっているのかは外から把握することができないので、フィスコのセキュリティがどうなっているかは評価が難しいところです。
外部から客観的にサイトのセキュリティを計測する方法のひとつに、observatory.mozillaというサービスがあります。
Mozillaは20年以上前からブラウザなどのウェブアプリケーションを開発している歴史ある専門業者です。このサービスを使うと誰でもあらゆるサイトのセキュリティ評価の採点が自動でできます。このサービスでのフィスコ の採点結果はこちらです。
https://observatory.mozilla.org/analyze/fcce.jp

記事執筆時点の点数は0点で、評価はFです。この点数は随時変わります。過去の履歴を見ると2017年にも0点だったこともあります。ただしこのサービスの採点は非常に辛めで20点以下の取引所もあたりまえにあり、デフォルトでは0点です。国内取引所にはほかにも0点の取引所があります。ただ、0点なので残念ながら高い得点とは言えません。
取引所以外ではセキュリティ対策を標ぼうしている業者が0点のこともあり、日本の省庁も0点のところは珍しくありません。銀行口座にログインできるメガバンクの公式サイトが1ケタ得点だったりします。
筆者調べでは現在日本の取引所の中で最高得点はビットバンクの70点で、次いでLIQUID/QUOINEが65点です。また、筆者が知る限り最高得点の取引所はBitMEXで、調査時点では105点という異常な高得点でした。
参考までに、東京大学は15点、googleは50点です。ちなみに内閣サイバーセキュリティセンターは60点で、国内の省庁の中では突出して高いです。
このような評価基準なので0点が最悪に危険な得点とは必ずしも言えないと思います。基本0点になるような厳しい評価です。この評価基準はセキュリティに対する様々な評価手法の1つに過ぎません。従って、この得点が高いからといって直ちに高セキュリティであるとか、逆に評価点が低いからといって直ちに低セキュリティということは言えないでしょう。
ただ、この得点が高いほうが様々な要素を幅広く気にした対応がされていることが予想されるので、筆者は個人的にこの採点もセキュリティ面の安心材料の一つとみてそれなりに気にしています。
いずれにしても、この得点よりはるかに重要なのは顧客分の仮想通貨がちゃんとコールドウォレットで管理されているかどうかだと思います。本当にコールドウォレットで管理されているかどうかは外からはわからないので「信じるしかない」という世界になります。
仮想通貨取引所を使うことは、程度の大小こそあれ、不安と戦うことは避けられません。

☆フィスコのスプレッドは?

スプレッドはトレーダーにとって手数料とほとんど同じ存在です。トレーダも取引所も、スプレッドが広くて得することは何ひとつとしてありません。残念ながらフィスコは出来高が薄く、スプレッドが非常に大きくなっています。
記事執筆時時点でASKは1188665円、BIDは1152000円でスプレッドは36665円と販売所と同等かそれ以上開いています。これだけスプレッドが開いていると、なかなか普通に使うのは難しいと思います。

☆フィスコの板の厚さは?

板が厚い取引所ほど一度により大きな取引ができるので、資金力のある大口トレーダーが参加しやすくなり、さらに取引量が増えて板も厚くなっていくという正のフィードバックをもたらします。残念ながらフィスコ の板は非常に薄くなっています。
執筆時時点では1BTC成り行きで買うと9万円上がってしまい、1BTC成り行きで売ると15万円も下がってしまいます。これではごく少量の数量・金額しか取引できません。

☆フィスコはレバレッジ取引できる?

残念ながらフィスコではレバレッジ取引ができません。

☆フィスコの取引手数料は?

フィスコの取引手数料はMakerは無料ですが、Takerは0.1%の取引手数料がかかります。

☆経営母体が強力であるか

仮想通貨取引所は上場企業の関連会社であることがあります。ハッキングや盗難などの大きな問題が起こったとき、補填などで頼れるバックがいるのは安心要素につながります。冒頭でお伝えした通り運営会社のフィスコ は上場企業です。補填関係は最終的には資金力によるので、上場企業に関連していないからと言って補填がないわけではありませんが、上場企業の関連会社であることは安心要素の一つです。

■フィスコのメリット・デメリット

〇フィスコは他の取引所とレートが乖離することがあり、アビトラに使える
〇フィスコは上場企業
×板がとても薄い
×スプレッドが非常に大きい
×レバレッジ取引ができない
×リップルが取引できない

■フィスコのまとめ

現状ではフィスコは出来高が小さすぎるので現状ではなかなか使いにくいと思います。ただ、レートがずれることがたまにあり、レートが他の国内取引所と比べても1%くらい乖離することもあるので、アビトラのヘビーユーザーであればフィスコの口座を持っていてもいいと思います。

(記事の内容は執筆時時点の筆者調べの情報です。最新情報は各位ご確認ください。)