
■bitlfyerはビットコインFX(BTCFX)出来高日本一!
bitflyerは国内の仮想通貨取引所の中で最大の出来高を誇るビットコインFX(BTCFX)が取引できる仮想通貨取引所です。
bitflyerのBTCFXなので、bitflyerFXとかbfFXとも呼ばれています。本稿ではbitflyerのBTCFXをbfFXと表記します。
bfFXは非常に大きな出来高があります。ビットコイン現物の出来高で最大の取引所であるLIQUID/QUOINEの出来高のみならず、世界で最もビットコイン現物が取引されているBINANCEの出来高すらも2倍以上も上回るほどの大きな出来高です。
このように、bfFXは国内の取引所で最も取引されているBTC関連銘柄です。ただし、後述しますが、bfFXとはビットコイン現物とは別の金融商品なので注意が必要です。
仮想通貨の取引環境として最も重要なのはセキュリティということは誰にとっても疑いがありませんが、それ以外の要素としては特に出来高に着目すべきでしょう。出来高が大きい取引所ほど参加者が多く、盛んに売買されているためです。
出来高が小さい取引所の板は薄く、スプレッドは大きくなりがちで、買うのも売るのも不利なレートになりやすく、まともな値段で売買できるのはごく少量になってしまうという状態に陥りがちです。
このため、たとえ手数料が無料であってもスプレッドが広ければ何の意味もありません。スプレッドはトレーダーからすれば実質的に取引手数料と同じで利益を削ったり損失を上乗せする存在です。取引手数料であれば取引所の利益になるだけまだましですが、板取引におけるスプレッドは取引所の利益にすらならないので、スプレッドが広いと誰も得せず百害あって一利なしです。このスプレッドという無駄な手数料を減らすためには、できるだけ出来高の大きい取引所を選ぶ必要があります。その点、bfFXの出来高は莫大で、スプレッドは小さく、板も分厚いです。
■ビットコイン現物、ビットコインFX、ビットコイン先物が取引できる
bitfyerではビットコインの現物に加えてFXと先物も取引できます。
先物のポジションには期限があり、指定期日の12時にビットコイン現物と同じ価格でポジションが強制的に精算されます。指定期日が来る前の任意のタイミングで、反対売買でポジションを解消することもできます。ただし先物は板がとても薄くて使いにくいです。したがってbitflyerでは主にbfFXか現物の取引を行うになるでしょう。
bfFXはビットコインそのものを取引しているわけではなく、ビットコインから派生した特殊な金融商品です。ビットコインの現物とは似て非なるもので、bfFXは先物のように指定期日に自動的にビットコインと等価交換するような機能はありません。
多額の手数料を支払うことで現渡という方法でビットコインの現物と引き換えることも可能ですが、手数料が20%とあまりにも大きいため現物に交換すると大損してしまいます。
現渡の手数料についてはこちら
https://bitflyer.com/ja-jp/faq/7-17
つまり、加重平均約定価格で100万円相当のbfFXを現渡する場合、20%の手数料を差し引かれて80万円しか受け取れません。ビットコイン現物との交換は不可能ではありませんが、合理性、損得を考えると非現実的です。このためbfFXは純粋なマネーゲームに近い金融商品です。また、現物価格との解離が行き過ぎないようにSFDという仕組みがあり、さらに取引しにくくなっています。SFDの仕組みにはビットコイン現物のレートが関係しているため、その悪影響と思われるレートのワープ(値が一瞬大きく飛んぶ)が良く起きていたこともあります。また、参加者が多すぎてサーバーが負かに耐えられず、ダウンして取引できなくなったことも過去に何度もあります。ただ、このような欠点を差し引いてもなお魅力的なほど異常に大きな出来高…すなわち板の厚さとスプレッドの狭さがbfFXにはあります。少額の資金からbfFXで数千万円や億の利益を獲得した天才トレーダーも複数います。
■bitfyerではリップル(XRP)の取引ができない
日本でビットコインに次ぐ人気があるリップルですが、bitflyerではリップルの取り扱いがありません。このため、リップルを取引したい場合はbitflyer以外の仮想通貨取引所の口座が必要です。リップルを取引したい場合はビットバンクがおすすめです。
■アビトラをしたい場合は?
ビットコインのアビトラをやる場合、bitflyerの口座はあってもなくても大丈夫でしょう。先物は板が薄いため玄人向けです。また、板が分厚いbfFXは現物との値段が乖離しているためアビトラに組み込むのは高度な技術が必要になります。bfFXと現物の実質的な価格差の開きを手計算で評価・算出するのは厳しいので、何らかの自動計算やbotが必要になると思います。また、後述しますがbitflyerの現物取引手数料は特殊で、場合によっては手数料がかなり高くなるのでアビトラをする場合は手数料を考慮した価格差で見ることが必須になるので要注意です。
■bitflyerの手数料
・現物の取引手数料はスライド制
一時期、国内の仮想通貨取引所の多くは現物の取引手数料が無料でした。しかしbitflyerは有料を貫いていました。過去30日間の取引量によって取引手数料が変動するスライド制の手数料体系になっています。最も好条件では0.01%と非常に低い手数料になっていますが、この手数料が採用されるためには過去30日間に5億円の取引を要します。筆者はヘビーユーザーではないので30日間では数億円が限界で、5億円にはいきませんでした。
また、最も高い区分では手数料は0.15%で、かなり高めです。少ししか取引しない場合は手数料が高いままなので、現物手数料が無料であるLIQUID/QUOINEをおススメします。
・bfFXと先物取引ではポジション料がかかる
現物取引はスライド制の取引手数料がかかりますが、bfFXや先物の取引は取引手数料自体は無料です。ただし、bfFXや先物でポジションを一定時間以上保有するとポジション手数料がかかります。
ポジションの評価額に対して1日あたり0.04%の手数料がかかります。たとえば300万円相当のポジションを持っている場合、ポジション手数料は1日1200円です。筆者のようにデイトレードばかりであればポジション料の影響は大したことがありませんが、長期保有する際はボディーブローのように手数料がじわじわ効いていくことでしょう。ただし、LIQUID/QUOINEのポジション手数料は1日0.1%なので、それに比べればかなり安いです。
買いで持ちたいときはレバレッジ取引ではなく現物買いにするなど、工夫をすることで手数料を下げることはできます。
取引所別の手数料の一覧表を掲載しますので比較にお役立てください。表の「レバレッジ取引」にbfFXと先物が該当します。
また、あまり考えたくないですが不幸にもロスカットに至ってしまった際にはロスカット手数料というものも徴取されます。
手数料の変更は頻繁にあるので、最新の手数料についてはこちらをご覧ください。
https://bitflyer.com/ja-jp/Commission
いい仮想通貨取引所の要件を評価する
筆者が考えるいい仮想取引所の条件は次の通りです。bitflyerについてこれらの要件を評価します。
☆セキュリティが高いこと
仮想通貨はその性質もあって、セキュリティ面に問題を抱えています。ご存じの通り日本を含め世界各地の仮想通貨取引所はこれまで何度もハッキングや仮想通貨盗難などの問題が発生しています。セキュリティはすべての仮想通貨取引所の課題になっており、トレーダーにとっても仮想通貨取引所のセキュリティは最重要事項です。とはいえ取引所のセキュリティ周りの内部体制がどうなっているのかは外から把握することができないので、評価が難しいところです。
外からでも客観的にサイトのセキュリティを計測する方法のひとつに、observatory.mozillaというサービスがあります。Mozillaは20年以上前からブラウザなどのウェブアプリケーションを開発している歴史ある専門業者です。このサービスを使うと誰でもあらゆるサイトのセキュリティ評価の採点が自動でできます。このサービスでのbitflyerの採点結果はこちらです。
https://observatory.mozilla.org/analyze/bitflyer.com
点数は随時変わります。過去には75点だったこともあれば5点だったこともありますが、記事執筆時点の点数は30点で、評価はCです。30点という数字だけ見るとものすごく低いように思うかもしれません。しかし、この数字は高めの値です。20点以下の取引所もあたりまえにあり、デフォルトでは0点で、国内取引所には0点の取引所も2か所あります。
取引所以外ではセキュリティ対策を標ぼうしている業者が0点のこともあり、日本の省庁も0点のところは珍しくありません。銀行口座にログインできるメガバンクの公式サイトが1ケタ得点だったりします。参考までに、東京大学は15点、googleは50点です。ちなみに内閣サイバーセキュリティセンターは60点で、国内の省庁の中では突出して高いです。
ということで、この評価基準における30点は低くない得点です。筆者調べでは現在日本の取引所の中で最高得点はビットバンクの70点で、次いでLIQUID/QUOINEが65点です。この2か所はものすごい高得点です。
もちろん、この評価基準は様々な評価手法の1つに過ぎません。従って、この得点が高いからといって直ちに高セキュリティであるとか、逆に評価点が低いからといって直ちに低セキュリティということは言えないと思います。ただ、この得点が高いほうが様々な要素を幅広く気にした対応がされていることが予想されるので、筆者は個人的に安心材料の一つとみています。
30点は低いわけではないが高いわけでもなく、高めくらいの感じです。
☆スプレッドが小さいか(≒出来高が大きいこと)
スプレッドはトレーダーにとって手数料とほとんど同じ存在です。スプレッドが広くて得することは何ひとつとしてありません。スプレッドを小さくするには出来高が重要になります。その点、bfFXは出来高が非常に大きく、板はとても分厚いです。そのためスプレッドもかなり小さくなっています。一方、bitflyerビットコイン現物の出来高はそこまででもないので、それなりのスプレッドがあります。とはいえ、現物の出来高もLIQUID/QUOINE、GMOコイン(ただしGMOコインはレバレッジ取引の出来高)に次ぐ第3位の出来高と、それなりの規模はあるので現物の取引環境が劣っているというわけではありません。
☆板が厚いか(≒出来高が大きいこと)
スプレッドの話と重複しますが、参加者が多いほど板が分厚くなり、魅力的な取引所になります。板が厚い取引所ほど一度により大きな取引ができるので、資金力のある大口トレーダーが参加しやすくなり、さらに取引量が増えて板も厚くなっていくという正のフィードバックをもたらします。bfFXの板は国内の仮想通貨取引所の中で最も分厚い銘柄で、この点は非常に魅力的です。
☆レバレッジ取引が可能かどうか
bfFXはレバレッジ取引です。しかも板は国内で最も厚く出来高が非常に大きいです。ビットコイン現物のレバレッジ取引や空売りをしたい場合、国内ではLIQUID/QUOINEが最高の環境ですが、出来高だけで見ればbfFXはLIQUID/QUOINEの何倍もの出来高があります。
これだけ出来高が大きくて分厚い板をレバレッジ取引でトレードできることはbfFXの非常に大きな魅力です。また、先物もレバレッジ取引が可能ですが、板がとても薄く出来高もほとんどないのでなかなか使いにくい銘柄です。
☆取引手数料・ポジション料が安いか
前述したとおりbitflyerの現物手数料はスライド式です。取引量が多いと手数料はかなり安くなる一方、取引量が少ないとかなり高めの手数料になります。大量に取引する場合はbitflyerの現物取引手数料は廉価だと思います。
また、ポジション料は1日0.04%で、安めの部類です。
☆経営母体が強力であるか
仮想通貨取引所は上場企業の関連会社であることがあります。ハッキングや盗難などの大きな問題が起こったとき、補填などで頼れるバックがいるのは安心要素につながります。残念ながらbitflyerは上場企業の関連会社という情報はありません。ただし補填関係は最終的には資金力によるので、上場企業に関連していないからと言って補填がないわけではありません。あくまで、上場企業関連会社であることは安心要素の一つです。また、関連会社ではありませんが、bitflyerの株主には日本の大企業が名を連ねているようです。
■まとめ
〇bitflyerのbfFXは国内取引所の出来高で断トツ1位
〇ビットコイン現物の出来高も国内3位でそれなりにある
〇レバレッジ取引のポジション料が安め
×取引量が少ないと手数料が高い
×リップルが取引できない
×現物の値が大きく飛んだことがある
×何度かサーバーが落ちたことがある
bitflyerにもいくつかデメリットがありますが、何の問題もない仮想通貨取引所というのはなかなか珍しいと思います。したがって、どこまでデメリットを受け入れてうまく使うかというのが取引所との付き合い方になると思います。
bitflyerにはbfFXという魅力的な銘柄があります。大きめのロットを取引したい場合や1日に何往復もしたい場合、bfFXは国内で最高の銘柄といえるでしょう。bfFXはbitflyerでしか取引できないので、bfFX目的で口座を持つのは大いにアリだと思います。
以上、bitflyerの紹介でした。
(記事の内容は執筆時時点の筆者調べの情報です。最新情報は各位ご確認ください。)